初心者向け基礎知識

はじめての「カラダのしくみ」|筋肉・柔軟性・体重の基本

筋トレやダイエットを始めようと思ったとき、よく出てくる疑問があります。

筋肉ってどうやって動くの?
重いものを持てるようになるのは筋肉が増えたから?
体が硬いけど、ストレッチはどれくらい必要?
体重が1kg増えた=太ったってこと?
体脂肪と筋肉って、何が違うの?

このあたりで迷うと、情報が多すぎて「結局、何から手を付ければいいの?」となりがちです。

そこでこの記事では、初心者がつまずきやすいポイントを“しくみ”から整理して、判断がブレない土台を作ります。

このあと、次の順番で短く解説します。

① 筋肉が力を出す仕組み
② 筋力が伸びる理由(筋肉量だけじゃない話)
③ 柔軟性と可動性の違い
④ 体重が増減する本当の理由
⑤ 体脂肪と筋肉の違い

読み終わる頃には、「何を優先すべきか」と「体重の数字にどう向き合うか」がスッキリ整理できるはずです。

(1)  筋肉はどうやって「伸び縮み」しているの?

解説
筋肉(骨格筋)は、内部に「サルコメア」という最小単位が並び、その中で**アクチン(細い糸)ミオシン(太い糸)**が並んでいます。筋肉が力を出すときは、ミオシンがアクチンを引き寄せるように働き、サルコメアが短くなることで筋肉全体が縮みます。
重要なのは、筋肉は基本的に「縮む」ことで力を出し、「伸びる」のは反対側の筋肉や外力で引き伸ばされている状態、という点です。

簡単に例えると
タオルを机に置いて、指で少しずつ手前にかき集めると、タオル全体が短くなります。筋肉の中も同じで、内側で“寄せる動き”が起きて縮んでいます。


(2) なぜ重いものを持ち上げられるの?

解説
筋力は「筋肉量」だけで決まるわけではありません。主に次の3要素で伸びます。

  • 筋肉の太さ(断面積):土台が大きいほど出力が出やすい

  • 神経の使い方(動員効率):同じ筋肉でも“使い方”が上手いほど力が出る

  • フォーム(関節角度・姿勢):同じ重さでも、角度と重心で体感負荷が変わる

筋トレ初期に「見た目は変わらないのに重量が伸びる」のは、筋肥大より先に神経系の適応が進むためです。

噛み砕いたイメージ
綱引きは、同じ人数でも「合図が揃って、良い姿勢」の方が強いですよね。筋トレも、筋肉量+連携(神経)+構え(フォーム)で強くなります。


(3) 「柔軟性」とは何?

解説
柔軟性は、外から力を加えて関節を動かしたときの「受け身の動かしやすさ(受動的可動域)」です。筋肉や腱、筋膜などの伸びやすさに加えて、関節周囲組織や“伸ばされること”への慣れも影響します。
柔軟性が足りないと、フォームが制限されて動作が崩れやすくなり、特定部位に負担が寄りやすくなります。

イメージ
力を抜いた状態で脚を持ち上げてもらったとき、スーッと動くか、途中で突っ張るか。これが柔軟性です。


(4) 柔軟性と「可動性(モビリティ)」の違い

解説
可動性は「自分の力で動かせる範囲」+「その範囲を安定してコントロールできる能力」です。
柔軟性が高くても、可動性が低いと「動くけど支えられない」「フォームが保てない」が起きます。ストレッチだけでなく、軽い筋トレやコントロール練習も重要になる理由がここにあります。

噛み砕いたイメージ
押してもらえば開脚できるのに、自分だけだと上がらない・キープできない。         これは柔軟性はあるけど、可動性が足りない状態です。


(5) 体重はなぜ増えたり減ったりするの?

解説
体重は、**長期(数週間〜数ヶ月)短期(1〜数日)**で原因が違います。

  • 長期的な増加:摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態が続くと、主に体脂肪として蓄積

  • 短期的な増減:水分、グリコーゲン(糖の貯蔵)、胃腸の中身の影響が大きい

短期の体重変動は「脂肪が増えた/減った」と直結しにくいので、評価指標を体重だけに寄せない方が精度が上がります。

噛み砕いたイメージ
体はリュック。本体が大きくなるのが長期の変化。中の荷物(水分や食べ物)が増減するのが短期の変化です。


(6) 体脂肪と筋肉の違い

解説

  • 体脂肪→エネルギーの貯蔵、体温維持、内臓保護などに関与(増えすぎは健康リスク)

  • 筋肉→身体を動かす、姿勢維持、関節安定に加え、代謝や血糖コントロールにも関与

また、同じ1kgでも筋肉は比較的密度が高くコンパクトに見えやすく、脂肪は体積が大きく見えやすい傾向があります。そのため「体重があまり変わらないのに見た目が締まる」が起こります。

噛み砕いたイメージ
同じ1kgでも、綿は大きく見えて、お餅は小さく見えます。脂肪は綿っぽく、筋肉はお餅っぽいイメージです。


まとめ

  • 筋肉は「縮む」ことで力を出す → 必要:効かせたい筋肉を意識できるフォームと、適切な負荷設定(軽すぎず重すぎず)

  • 筋力は「筋肉量」だけでなく「神経の使い方」「フォーム」でも伸びる → 必要:基本動作の反復(スクワット等)、フォーム確認(鏡・動画・指導)、段階的な重量アップ

  • 柔軟性=受け身の動きやすさ/可動性=自分で動かして支えられる範囲 → 必要:ストレッチ+可動域を支える筋力(軽い筋トレ)+動きの練習(ゆっくりコントロール)

  • 体重の短期変動は水分・グリコーゲン・胃腸内容の影響が大きい → 必要:体重は“週平均”で見る、同条件(朝トイレ後など)で測る、1日単位で判断しない

  • 同じ体重でも、脂肪と筋肉の割合で見た目は大きく変わる → 必要:評価指標を複数持つ(ウエスト・写真・体脂肪率・服のサイズ)、体重だけで成功/失敗を決めない


最後に

運動未経験の方ほど、最初の段階で「フォーム」「可動域」「食事設計」を自己流にすると遠回りになりやすいです。I’s TOTAL BODY STATIONでは、目的に合わせたトレーニング設計からフォーム修正、継続しやすい食事の考え方まで、初心者でも分かる形で整理してサポートしています。

体験・詳細は公式HPをご確認ください。
公式HPhttps://www.is-total-body-station.com/